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大麦イベント情報

2005.10.11

『第1回 大麦食品シンポジウム』 開催レポートをアップしました

『第1回 大麦食品シンポジウム -農林水産省後援-』を開催しました

大麦食品に秘められた効果や可能性について討議する、大麦シンポジウムが10月4日(火)に開かれ、
健康への意識が高い消費者や業界関係者など180人が参加し、熱心な討議が行われました。
開催プログラム

1.日  時10月4日(火)午後1時30分~5時
2.会  場恵比寿ガーデンプレイス内 サッポロビール(株) 1階講堂
3.参加者180名
4.内  容
<第1部> 午後1時30分~
●主催者代表挨拶
  大麦食品推進協議会副会長
 (株)はくばく 社長 長澤重俊
※内容についてはこちらをご覧下さい >>
●基調講演 (45分)
 「大麦食品の生活習慣病予防効果について」
 大麦食品推進協議会会長
 大妻女子大学 家政学部 教授 池上幸江
※内容についてはこちらをご覧下さい >>
●特別講演 (45分)
 「大麦の世界」
 岡山大学 資源生物科学研究所所長 教授 武田和義
※内容についてはこちらをご覧下さい >>
<休憩> (25分)
※大麦食品推進協議会会員各社の展示
<第2部> 午後3時30分~
●パネルディスカッション (1時間30分)
 「大麦食品の今日~未来」
 岡山大学 資源生物科学研究所所長 教授 武田和義
 株式会社 食(ダイエット)デザイナーズ 主宰 平野美由紀
 大妻女子大学 家政学部 教授 池上幸江
 全国精麦工業協同組合連合会 専務理事 坂下康行
 (司会) サッポロビール(株) 食品事業部長 柏田修作
※内容についてはこちらをご覧下さい >>

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『第1回 大麦食品シンポジウム -農林水産省後援-』

●主催者代表挨拶.

大麦食品推進協議会副会長
(株)はくばく 社長 長澤重俊

皆さんこんにちは!
ただいまご紹介いただきました、株式会社はくばくの長澤と申します。

本日はお忙しいところ、大麦食品推進協議会主催の第1回、大麦シンポジウムにご参加いただき誠にありがとうございます。
この大麦食品推進協議会は本年7月8日に発足した、まだできたてほやほやの協議会です。
当協議会は大麦の加工業いわゆる精麦業界で食品への可能性を感じていた会社と、ビールの醸造という観点から大麦に情熱を燃やしていらっしゃるサッポロビールさん、さらに食物繊維の世界では権威でいらっしゃると同時に大麦に対して我々以上に並々ならぬ情熱をお持ちの大妻女子大学の池上教授が出会い、出発いたしました。

皆さんは麦というと、一般的にはパンや麺の原料となる小麦を思い浮かべるのでしょう。
でも本日ここで麦というと、大麦のことなんです。
実はこの大麦と言う穀物は途轍もない可能性を持っている作物です。
まずβーグルカンという水溶性食物繊維を豊富に含み、トータルではお米の20倍以上も食物繊維が含まれています。
また抗酸化性物質であるポリフェノールも豊富ですし、ビタミン、ミネラル類も豊富です。
不思議なのはこういった有効成分が、外皮に近い部分だけではなく、しっかり胚乳部分にまで含まれていることです。
そして私が個人的にすごいと思うのは、毎日無理なく食べられる穀物である、と言う点です。
いくら栄養的に優れた食物であっても、継続的に摂取できなければその意義は薄いと思うのです。

しかし、この大麦は食べられた歴史も古く、今も世界全体で1億トン以上生産されるメジャーな穀物なのに、残念ながらそのほとんどはビールやウイスキーの原料であるモルトになって醸造用となるか、家畜のえさとして利用されているのです。
日本ではお米が毎年約800万トン消費されるのに対して、大麦は主食用で2万トンの消費という現状です。
私どもはこの素晴らしい穀物、大麦をもっともっと国民の方に知っていただき、その効用まで深く理解していただき、もっともっと食べていただきたい。そして健康で、豊かな食生活の一助としていただきたい、と心から願っております。

さて今日はその大麦を知っていただくための記念すべき第一歩であると感慨深いものがあります。
そして着実にこの動きを広めていかねばならないと言う使命感にも似たものを感じております。
どうぞ、短い時間ではありますが、大麦に触れて、学んでいただければ幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。

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『第1回 大麦食品シンポジウム -農林水産省後援-』

●基調講演
「大麦食品の生活習慣病予防効果について」


大麦食品推進協議会会長
大妻女子大学 家政学部 教授 池上幸江

大麦による生活習慣病予防
大麦の生活習慣病予防効果の可能性は35年前に発表されていますが、その後はあまり注目されることはありませんでした。しかし、食物繊維の生活習慣病予防効果の研究が進む中で、改めて内外の研究者によって大麦が注目され始めました。生活習慣病として最も問題となるのは、高脂血症、糖尿病、高血圧、がんなどですが、大麦の効果はとくに、
(1)血中コレステロールの低下作用
(2)食後血糖値の低下です。
その他、糖尿病患者の血糖値改善も確認されています。

なぜ大麦は生活習慣病予防ができるのか?
大麦は精白米の約20倍の食物繊維を含み、さらに他の穀類に比べて水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスがよいという特徴を持っています。とくに水溶性食物繊維のβ-グルカンが、血中コレステロールを下げたり、食後の血糖値を低くする主成分ではないかと考えられています。
現在、大麦食品で直接は確認されていませんが、食物繊維一般的な効果として、大腸の機能(糞便量の確保、大腸内細菌叢の改善など)の効果も期待できると考えられています。日本人の食物繊維摂取量は必要量の70%に過ぎませんが、単なる摂取量確保だけでなく、その機能からみてもお大麦食品は多くの方々に推奨できる素晴らしい食品です。


『第1回 大麦食品シンポジウム -農林水産省後援-』

●特別講演 「大麦の世界」

岡山大学 資源生物科学研究所所長 教授 武田和義

今日は、「大麦の世界」というタイトルで様々な大麦についてお話します。
岡山大学資源生物科学研究所は大正3年に大原美術館で有名な大原孫三郎が作ったもので、戦後岡山大学に合流しました。
作物としての大麦は1万年ほど前に、今のイラクでできました。そして、人類の移動とともに世界各地に広がっていきました。我々の研究所では世界各地から原種や在来種を中心に大麦を集めて、現在約1万種のコレクションを持っています。是非倉敷へ来ていただいて世界中の大麦を見てください。

大麦は一つの節に3つずつ実が付くのが特徴で、それを上から見ると六条に見えます。側列が実らないのが二条大麦です。穂の形もいろいろあり、花材に使う花麦という変わったものもあります。皮麦は皮が被っているもので、裸麦は皮が剥がれるものです。野生種は皮麦で、裸麦は後からできたものです。大麦の色にもいろいろあります。色の黒い大麦はチベットやエチオピアの標高の高いところで栽培されているものに多いです。色の黒い大麦はポリフェノールが多く含まれ、抗酸化作用が期待できます。米同様、麦にももち麦とうるち麦があります。もち麦は東アジアの品種に特有です。

病気に対する抵抗性も品種によって様々です。うどん粉病という病気がありますが、これに抵抗性のある大麦もあり、この遺伝子を入れることで、うどん粉病の抵抗性ができます。このように病気への抵抗性がある大麦を世界中から見つけてくることも我々の仕事の一つです。縞萎縮病というウイルス性の病気があり、この病気に抵抗性のある大麦遺伝子は、我々の先輩が第二次大戦中に中国で見つけてきました。現在、この遺伝子が入った大麦が多く栽培され、中国にも里帰りしています。

大麦の皮が破れる裂皮という現象があり、これは皮を薄くする方向での育種をやりすぎた結果です。このように、育種をやりすぎるとしっぺ返しが来ることもあります。

赤カビ病というフザリウム菌が繁殖する病気があります。品種によってこの病気に強いものや弱いものがあり、我々のグループがその遺伝解析を進めています。大麦は、元来乾燥に強いが湿害には弱いものです。しかし、中には水浸しになっても実を付ける丈夫なものもあります。
沢山の生物資源を集めて調べていくと、様々なものが出てくる。それが遺伝的多様性の面白いところです。

我々の研究所にある1万種の大麦を色々と調べて、その性質を出身地別に分類し世界地図に載せると面白いことが分かります。一つの例として、ダイアジノンという農薬をかけると枯れる麦があります。5千品種くらいの大麦にこの農薬をかけて調べた結果を、世界地図に載せると、枯れる品種はイラク、シリア、エチオピアに多く、東へ来るに従って枯れる品種は少なくなることが分かりました。ネパールの品種を千品種以上調べましたが、枯れる品種はありませんでした。中国、朝鮮半島、日本には僅かに枯れる品種がありますが、これらは明治以降にビール麦としてヨーロッパから導入されたものとその子孫です。つまり、もともとは枯れる品種はなかったのですが、人類によって枯れる品種が運ばれたことが分かります。このように、作物というものは人間が動かさないと動かないものです。地域によって作物の品種に偏りがあるのは、人間の移動や文化に何らかの偏りがあるということです。フェノールによって染まらない品種があり、9千品種くらいを調べたところ、染まらないものはシルクロードに沿って分布していることが分かりました。

ポリフェノールの含有量を品種別に調べると、多いものとほとんどないようなものがあります。β-グルカンについても品種によって、4倍くらいの差があります。これが生物の多様性、遺伝資源の可能性です。このことを今日はお話しました


『第1回 大麦食品シンポジウム -農林水産省後援-』

●パネルディスカッション 「大麦食品の今日~未来」

岡山大学 資源生物科学研究所所長 教授武田和義
株式会社 食(ダイエット)デザイナーズ 主宰平野美由紀
大妻女子大学 家政学部 教授池上幸江
全国精麦工業協同組合連合会 専務理事坂下康行
(司会) サッポロビール(株) 食品事業部長柏田修作

文中敬称略

司会「これよりパネルディスカッションを始めます。第1部では池上先生、武田先生にお話いただきましたので、第2部では、先ず、平野先生、坂下先生にご自身と大麦の関わりについてお話をお願いいたします」

平野「街で大麦を探してみました。麦トロごはん、牛タンに麦トロ、流行のスープに大麦ごはん、大麦麺、こだわりの大麦料理店のパエリアなどいっぱいありました。スーパーでは麦ごはん用に小分けした商品が目立ちました。インターネットでは大麦パンや大麦そばもありました。そして、自分で様々な大麦料理を作ってみましたところ、なかなかいけるという発見がありました」

坂下「精麦といえばお通じがよくなるという程度の認識の人が多いですが、生活習慣病予防に効果がある機能性食品です。全麦連としては大麦食品の普及のため地道なPR活動を実施してきました。その成果もあり学校給食では麦ごはんが増えてきています。消費者アンケートでは20~30代の人には精麦はよく知られておらず、50~60代の方はよいイメージを持たない人も多いようです。外食産業では押麦がよいイメージで使われており、イメージも多様化しているようです。若い世代の人にもっとよく精麦を知っていただきたいと思います」

司会「これからは、大麦食品をもっと食べていただくためにどうしたらよいかということを、ディスカッションしていきたいと思います」

武田「大麦の作物としての歴史を見ると、たかだか1万年しかありません。しかし、人類が原人だった100万年以上も前に、原人が野生の大麦を食べていた可能性があります。人類の身体にとっては、大麦を食べることは極めて自然です」

池上「食生活指針の国際比較を見ると、穀類をしっかり摂ることの重要性が分かります。健常者の場合はお米に2割の大麦を混ぜて食べると、不足している食物繊維が補えます」

平野「大麦は様々な料理に使えるし、若い世代の人は、新鮮な食材として感じています。大麦を使った料理は、ぷちぷち感があって、本当においしいです。流行のロハス食材だといえます。一家に常備したくなる、手軽な料理のミカタだと思います。ダイエットコントロールという点でも、血糖値の上昇が緩やかな太りにくい食材で、お薦めできます」

坂下「先ほどの池上先生のお話では、食物繊維の必要量は1日あたり20~25グラムなのに対して、現在の平均的な食生活では5グラム程度不足しているとのことです。不足分を、仮に全量大麦で補うとすれば、200万トンを越える量になります。これを国内産によって供給すれば、日本の食料自給率はアップします。食物繊維の補給によって生活習慣病の発生は減るし、大麦食品を製造、販売するする業界にとってもありがたいことです。そこで、自信と使命感を持って大麦食品の普及・啓発を促進したいと思います」

司会「ありがとうございました。先生方のお話を伺いますと、大麦をもっと食べていただくためには、大麦のよさをもっと知っていただくことが必要だと思いました。そこで、最後に先生方に、大麦食品のよさを一言で言うとどうなるか、紙に書いていただけませんでしょうか?」

池上「大麦はまさに医食同源」

武田「選取り見取り」

平野「広がれ可能性」

坂下「少しずつ毎日食べて体調快調」

司会「なるほど。お書きいただきましたように、大麦は健康によく、多様性に富み、しかも工夫次第で色々な料理に使える食材であるということが分かりました。もっと、大麦食品を食べるようPRしていきたいと思います。先生方、そして、ご清聴いただきました会場の皆様、ありがとうございました」

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