大麦食品推進協議会
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『全米大麦食品協議会より講師を招き、技術情報交流会を開催』
FDA大麦食品ヘルスクレームの第一人者が語る大麦食品の健康価値

■日時 : 平成18年6月2日 16〜18時
■場所 : 東京都渋谷区恵比寿 サッポロビール講堂


講師経歴
クリスティーン E. ファストノート博士
大麦食品コンサルティング
Phoenix Seed, Inc.

クリスティーン・ファストノート博士は全米大麦食品協議会(NBFC)に専門的助言を提供している科学者で、先ごろアメリカ食品医薬品局(FDA)の承認によりその主張が認められた、大麦の心疾患に対するヘルスクレーム(健康強調表示)申請書の協同作成者の1人。米国農務省に健康に関する研究の優先順位についての提言や技術データを提供する大麦食品研究運営委員会の委員長を務めている。アメリカ穀物化学者協会(AACC)の大麦技術委員長を4年間歴任し、現在はアメリカ食品工学会の会員。ファストノート博士は25年にわたり、大麦の育種、遺伝的性質、穀物と栄養の質についての研究に携わり、うち8年はノースダコタ州立大学で「大麦の代替使用」に関する研究を行ってきた。大麦の食品利用に関する6編の研究論文、および食物繊維ハンドブックの「大麦繊維」の章を執筆している。
アリゾナ大学において農学で学士号を、遺伝学で修士号を取得し、モンタナ州立大学では植物の品種改良および副専攻として生物化学で博士号を取得。博士は、食用大麦製品の製造分野でスペシャルティ大麦品種の評価を行うPhoenix Seed社の第一共同経営者でもある。

講演要旨
■大麦食品のもつ有効成分
大麦は穀物の構造上、種子の内部にβグルカンを多く含んでいることが小麦やオート麦とは違う。全粒小麦には0.5%ほどのβグルカンが含まれるが、精製した小麦にはβグルカンはほとんど含まない。オート麦には4%ほどのβグルカンが含まる。大麦では精白したものでも5%ほどのβグルカンが含まれる。(大麦の一種である)はだか麦では7%ほどのβグルカンが含まれ、品種によってはもっと多くのβグルカンを含むものもある。
また、大麦にはビタミン、ミネラルが多く含まれ、植物エストロゲン、抗酸化成分、植物ステロールも含まれる。

■大麦食品の健康価値とFDAヘルスクレーム
全米大麦食品協会 (NBFC) は1998年に大学、連邦政府、業界の科学者および大麦の育種、栄養、用途に携わる専門家らから成る大麦食品研究運営委員会の設立を推奨し、大麦の健康価値に関する研究を始めた。その結果、データにより、大麦摂取が著しい健康利益をもたらすことが示唆された。
さらに研究を進めるため、2000年、全米大麦改善委員会は米国議会に対し、ヒトを対象とした健康調査のための資金拠出を要請した。そして、USDA(米国農務省 )施設でのヒト臨床試験に対する資金拠出が承認された。
これから示すヒト臨床試験は、メリーランド州ベルツビルにある USDA栄養研究施設で、2度に亘って実施された。試験では、大麦に含まれるβグルカンがコレステロールおよび血圧に及ぼす影響を、2種類の含有率を使用して調査した。
2001年-2002年: 臨床試験1 被験者 男性18名
2002年-2003年: 臨床試験2 被験者 男性7名、女性18名
その結果、血圧、総コレステロール、non-HDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)に有意な差が認められた。HDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)には変化が見られなかった。
その結果をもとに、2003年9月26日、NBFC はFDAに対し、「大麦はコレステロール値を低下させる」とする大麦健康強調表示の承認申請を行なった。そしてさらにデータを追加するなどの経緯を経て、2005年12月23日、 FDAは特定食品由来の水溶性繊維および冠状心疾患のリスクに関する健康強調表示に、全粒グレインおよびドライミル加工した大麦食品を追加することを承認した。
具体的な強調表示例としては以下の通り。
「大麦はコレステロールを下げる働きがある」 
これに加え、詳細記載を記載する場合は、以下のようになる。
「飽和脂肪およびコレステロールを低減した食事に大麦のβグルカン水溶性繊維を含めることにより、冠状心疾患リスクが軽減される可能性がある。この(商品名)には 1回の食事量につき_______ グラムが含まれている」 
 

講演をされるファストノート先生
90名の聴衆が熱心に先生のお話を伺った
大麦の種子の内部にはβグルカンが多く含まる(青く染まっているのがβグルカン)
大麦は種子の内部にβグルカンを含むのが特徴
大麦食品には血圧を下げる効果が認められた
大麦食品を摂ると総コレステロールが低下した
HDL(善玉)コレステロールには影響しなかった
   
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